山田森氏

きみの鳥はうたえるの山田森氏のレビュー・感想・評価

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)
5.0
全編役者達の表情や動きその他諸々の演技が素晴らしかった。演出ってのはこういう事だよなとずっと唸られされっぱなしだった。特に白眉だったのが夜のコンビニでのシーン。本当に何気ないシーンなんだけど、多分何度もリハーサルを重ねてその場で演技を構築していったんだろうなって思うぐらいその俳優の身体性と役の感情とがぴったりマッチしていて、なおかつ動きが自然でイキイキとしていて素晴らしかった。

あと本作は何かセリフを言ってたり、アクションをしてる人を捉えるんじゃなくてそれを見ている人物の表情を捉えるカットが結構多くて、人物の感情を表現するという意味ではこれは有効な方法だと思った。

こういう話の筋立てがぼんやりしてるソフトストーリーは個人的に苦手なんだけど、一つ一つのシーンのメリハリがハッキリしてるのと的確な演出とが合わさっていて全然退屈しなかった。
山田森氏

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