『グリム童話』に収められた『手なしむすめ』を
セバスチャン・ローデンバック監督の視点でアニメーション化した作品
全て一人仕事だからなのか
芸術的表現なのかわからないけれど
最初は絵が雑に見えた
ですが、
視覚的な情報量が極端に少ないタッチの絵だけれど
風や川がダイナミックに動きまわり
ひゅるりクルルンってずっとスピード感がある
観たことのない運動表現をするアニメーションだった
そしてスモーキーな色使いが実在性を与えていて
逆にふつうのアニメよりもずっと想像が膨らむ感じがしました
このお話を知らなかったから
娘の手がどうしてなくなるのか
そしてその後の展開が気になり
夢中になって鑑賞
普通のおとぎ話なら
めでたしめでたしとなるところ
"大人のためのグリム"はそうはいかない
娘に執着した悪魔が諦めない
執拗に追い詰める様子に"お願いもうやめてあげて"と声に出して言ってしまった
何故娘が欲しかったのかはわからないけど
獲物というよりも女性として見ているように感じられました
ラストはステキ
ちょっと残酷な『大人のためのグリム童話』
シリーズ化して欲しい