郊外の一軒家に暮らす夫婦が不審な訪問者が立て続けに現れる事からその結末を描いたサイコミステリー映画‼冒頭で誰も居ない一家内がミステリーの入口を漂わせて空虚に映し出される。簡潔にジェニファー・ローレンスが怪訝な訪問者に翻弄され続けるメタファー満載のイビツな作品なのだが観た後は正直訳がわからなかった。というのも監督がダーレン・アロノフスキーという行間を汲み取れば芸術性ある世界の成り立ちそのものに焦点を当てた変な作品という事が次第に浮かび上がってくる。いわゆるモチーフが"聖書"。主にアダムとイブやカインとアベルのそういう創世記の"再現ごっこ"がしたかったのかという比喩の連続で構築されてる。見方次第では解釈が無限に存在しそうな作品だった。ただやはり端的に表層的でストーリーが薄すぎる。妻が見知らぬ訪問者に不信感を募らせそのまま終盤のあの地獄まで突っ走るため造りはかなり変則的でイビツな作品だった。神や創世記など見立てで全部が塗りたくられてるためか現実という観点で楽しめる脈略がない。登場人物が時間を追う毎に増え続けてインフレする設定も交通整備がとことんハチャメチャ。再現ごっこ以外でどういう見方をすれば正解だったのかもう二度と観たくない変な作品であった。
