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ハウス・ジャック・ビルトのmのレビュー・感想・評価

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)
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キティ・ジェノヴィーズ事件とファシズム下の大衆心理を前提とすべきか。architectとengineer、芸術と殺戮。ダンテ『神曲』とかウィリアム・ブレイクとかゴシック建築とかアルベルト・シュペーアとかギュスターヴ・エッフェルとか、いっぱい詰め込まれてて見ごたえあり。トマス・ハリス『レッド・ドラゴン』中の殺人鬼ダラハイドも、ブレイクに惹かれ、潔癖で、殺人の様子をビデオで撮影する。ジャックは事後を写真に撮るわけだが、ポジでなくネガに惹かれるという趣向も気になる。あとは小津を想起するような散りばめられた赤。しかし彼の住むトレーラーハウスは木の温もりを感じさせる、いたって居心地のよさそうなインテリア。偶像崇拝。骨組みだけの未完成な家。これは分析しがいがありそうだ。
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