「奇跡の海」、「アンチクライスト」に続き個人的には三本目となったラース・フォン・トリアー監督最新作。
ハリウッドの小劇場で鑑賞。
不道徳な意味で全く容赦がない、という点は今作も健在だったけど、以前に見た2作のような重苦しさはなく、意外にも笑ってしまうところが随所に散りばめられていた。
あ、でも思い出せば笑えたところって不謹慎なネタしかなかったわw 全くこんなんで笑うなんて人を疑っちゃいますよ!
あ、俺か。
しばらくプライベートで鬱状態だった監督だったけれど、映画後半で主人公のジャックが独白したとあるセリフで、(あ、トリアー監督はもう完全に復活したんだな)、とわかるところがあった。
彼の作品に共通する「章で分ける」作風は引き継がれていて、印象的だったのが正に<エピローグ>。他の章とは世界観や色が完全に変わり、摂理だけをシンプルに映すことでジャックが行ってきたことへの末路、映画そのもののメッセージが簡潔化される。そして幕閉じ。(余談だけど、一緒に見に行った友達が神話と聖書に詳しかったお陰で、より映画のコンセプトを面白く見ることができました。)
今のところ、トリアー監督の中では一番好き...と言いたいところだけど、そう言うにはあまりにも見ている本数がまだ少ないので他のトリアー作品を一通り見てからまた判断していく。
いやぁ、相変わらず、ラース・フォン・トリアーは人に勧めにくい映画ばっかり作るよなぁ...(-_-)
その作風をいつも自分は楽しみにしてるけどね!笑
今のところ、日本公開未定だけど、これは日本でもちゃんとやってほしいなぁ。