予告からずっと気になっていて、ようやく観れました。
結構「『怪物はささやく』と似ている」というのを見掛けていたので、ちょっと構えて観てしまいました。
この映画は、「逃避からの自覚、受容」だと思いました。
核心になるので詳しくは書きませんが、主人公のバーバラの行動には意味がありました。これはあくまで彼女の視点で動いているので、周囲の目というのは瞬間的なシーンとして挟まれるだけでした。
彼女の味方は少なく、カウンセラーのモル先生、転校生のソフィアくらい。家族関係もはっきりと描かれず、一瞬が映るだけ。それがおそらくこの家族の中での印象的な瞬間なんだろうと思わせるような差し込まれ方。
そして彼女が研究し続ける「巨人」の存在。
「巨人」とは何か。
それがこの映画のテーマです。
この映画を観て改めて『怪物はささやく』を観たんですけど、こちらは「受容からの逃避、自覚」と、どこがどうという説明は難しいんですが、巨大な人外が出現する映画として似ているようで似ていない、近いようで遠い作品なのでは…と考えさせられました。
血の繋がり、というものを強く感じた映画でした。
皆心に巨人がいるのかもしれないですね。