このレビューはネタバレを含みます
ファンタジックホラーとかダークファンタジーとかそんな言葉に弱いので、予告から気になっていたひとつ。初めて前売り券で鑑賞しました。
シネマカリテでの第1回目の上映で鑑賞。
全編通して水中にいるような薄暗いエメラルドと、絶えず聞こえる軋むような人魚の声とが緊張感を持たせていて、人魚の半分は獣であるということを否応なしに意識させる。
その一方で、ダンシングレストランとしてのポップな色調を同居させて、人魚のもう半分は人間と変わらない可愛らしい少女なのだと主張する。
エロティックとグロテスクのバランスが絶妙で、呼吸を忘れるほどに飲み込まれた。
また、予想以上にミュージカル要素が多く、時が止まった中を人魚の少女だけが唄っていたり素敵な演出だった。ショッピングモールでのミュージカルシーンはララランドの冒頭を思い出した。