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赤線地帯のhabakariのレビュー・感想・評価

赤線地帯(1956年製作の映画)
3.5
ドリーと細かいカット割による室内の描写がべらぼうに小気味良い。ロケーションも完璧。ゆめ子が息子に会いに行く場面での2回のロングショットなんて鳥肌ものの完成度だ。
社会風刺にも御涙頂戴にも偏らない絶妙なキャラ造形と露悪趣味も悪くはない(娼館の旦那の長口上に対する白けた空気、周囲の男たちの甘さと子供じみた潔癖)。ただ『洲崎パラダイス 赤信号』の小気味良さ、『骨までしゃぶる』の破壊力の前では……
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