赤線地帯の作品情報・感想・評価

「赤線地帯」に投稿された感想・評価

女性映画の巨匠・溝口健二の遺作。抑圧された時代を生き抜く強く逞しい女性が描かれている。…だけでなく、同時に戦後社会の不条理、行き場のない女性たちの憤りが作品に込められている気がした。

途中、息子に捨てられた三益愛子が正気を失って唄う『満州娘』が忘れられない。
まず、白黒なのに煌びやかですごい。
テンポも良くてわかりやすく、ユーモアもあるので引き込まれる。吉原の女を肯定も否定もせず淡々と描いている感じがする。若尾文子がとても綺麗で素晴らしい。
物語性は別にないけど、そこが良い。謎の音楽もかなり良い。好き。
aniss

anissの感想・評価

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身内や夢に、すがりつけば突き放され、何もないものは意地で生き抜き、利口なものは生き残る。
色んな人情が滲み出る良作。
結局、死ねない理由のある女は何より強い。
じゅんP

じゅんPの感想・評価

5.0
色は匂へど散りぬるを、波のように押し寄せる非情な今を気丈に生き抜く女たちのやわらかな逞しさ。

風刺が前に出過ぎるでもなく悲喜劇の重さ軽さを多分に織り交ぜ、80分そこそこの時間に重ねられた幾人もの人生の消長。めちゃくちゃおもしれー!
koro

koroの感想・評価

4.0
娼婦にはさまざまな事情あり。この時代に女性がたくましく働いて、子や病人を支えたり、商売をはじめたり好きに使ったりーのしていることがたくましい。娼婦=負のイメージではなくて華やかに描いてる。ピヨ~ンみたいな音楽も耳に残る!
娼婦を否定することもなく
賛成することもない。
生活の一部にあるように
作られたような作品でした。


京マチ子さんがのちの
かたせ梨乃さんみたいな立ち位置で
魅力的だった。
若尾文子のはねっかえりぶりが楽しい映画です。こんときはまだ私は京マチ子の魅力に気付いておりませんでした。すいません。
素晴らしい女性賛歌の映画

親の心子知らず
女の心男知らず…(о´∀`о)

商売に利用されようが、
旦那の甲斐性がなかろうが、
生きていくために、自分のために働く

昭和の女のアベンジャーズここにあり
まゆ

まゆの感想・評価

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やっと観れました。遊郭跡の建築物を見るのが好きなのでずっと観たかったこちらでした。自分もこの時代に生きていたらと思うと…。それから結婚しても結局帰ってきてしまう女性にはなんだか思うものがありました。若尾文子さん演じる女性のように皆したたかに生きられれば良いんですけどね。
面白い映画を観た後の独特の興奮と高揚感は、今のところわたしの中で他では得難いものであって、しかしながらそういう映画はそれほど多くはないが、この映画は間違いなくそれが得られる映画の1つとなりました。とにかく面白い。こんな作品があったのを今まで知らなかったなんて。

売春宿で働く女たちの悲喜こもごもや思惑、人間模様を86分でまとめて、かつ、時代背景を取り入れつつも、シリアスになりすぎないうまさ。

ズベ公、パンパンパン助、とんだ鉄筋コンクリートのアパートだな、などのセリフのテンポとユーモア。

登場人物もみんないい。特に京マチ子のビーナスや!八頭身やで!や風呂場での客の取り合い、若尾文子のしたたかぶりが楽しい。

映画的にも、狂ってしまったゆめこはまさにあちら側へ橋を渡るし、親に売られた九州娘の余った出前ものをかっこむシーンの面白さといったら。そしてラストのホラーともいえるアップと音楽。素晴らしい娯楽作!
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