群像劇って苦手だったのですが、これは面白く観られました。
それぞれの女性たちの事情を自然な流れの中で描いているのがまず上手い。
そして、これまた自然な流れの中で各自の物語がそれぞれにクライマックスを…
面白すぎ。
全キャラクターのバックストーリーが練り込まれていて一瞬も退屈しない。登場人物たちの動線やカメラワークも完璧に練り込まれていて目を見張る。
売春防止法の不備を突きつつ、当時における性産業の…
1956年 溝口健二監督作品 86分。田谷夫妻(進藤英太郎、沢村貞子)が経営する吉原のサロン「夢の里」が舞台。国会では、売春防止法が審議されている。若く美人のやすみ(若尾文子)は手段を選ばす蓄財。は…
>>続きを読む溝口健二の遺作。吉原のトルコ風呂で働く娼婦たちの群像劇。映画には特にストーリーや起承転結があるわけではない。娼婦それぞれが事情を抱えながらもさほど深刻に映さないところがいい。「お父さん」と呼ばれる経…
>>続きを読む原作の舞台である洲崎を吉原に設定変更しての娼婦群像劇。それぞれ個性の異なる娼婦たちが織りなす悲喜こもごものエピソード(そこには為政者に対する批判なども含まれる)を溝口&依田の名コンビで綴る(と思った…
>>続きを読む時代劇ではない溝口作品は初めてだが、割とカット切りが多く、映画として素直な作りだが、ショットの最大破壊力は少なめ。
社会的な関係性の中に封殺される、女の「どうしようもなさ」を描き続けてきた溝口にとっ…
若尾文子映画祭
初めてのミゾグチ
溝口の遺作となる本作
先ず、気になったのは 音楽
黛敏郎のアレンジは、おそらく意図的だろうが、映画の邪魔をしている。
演出は、破綻なく重厚で
江戸時代の花魁…
吉原で生きる女たちの群像劇
それぞれの事情があって体を売ってるが
一人ひとりがよく描かれていて魅力的
奥行きのある構図が多くあり、手前と奥で
別の動きが進行してるシーンによって
人が多く出入りす…
©KADOKAWA1956