坂本龍一はライブに生きる人間だった。
と思っている。
私は一時期、坂本龍一という人間に心底憧れ、尊敬していた時期があった。
ちょうど2000年代初頭から311の前、Playing the piano の頃だ。過去のYMO含め様々な作品を聞きまくっていた。
彼が恵まれた環境で育ったこと、恵まれた才能に対して、卑下することなく、背伸びすることもなく、若い頃から生意気な感じを抱かせたのは、彼の邪気の無さからくるものだと思っている。
そういう生き方自体に憧れたものだ。
一方で、彼の言動に矛盾を感じることも少なからずあるわけで、それは、過去現在未来を線で捉えているわけではなく、常にその時々の自分の気持ちに正直だからこそであろう。
その見方が、あながち間違いではないことを確認できたドキュメンタリーだった。