スキピオ

アトミック・ブロンドのスキピオのレビュー・感想・評価

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)
1.0
<劣化版ジョンウィック>

キアヌ・リーブスの復活作「ジョンウィック」の共同監督が第二作を降板してまで監督したという一作というフレコミだけど、ちょうど同作の良いところであるグルーヴ感や、クールさ、わかりやすさ、どうかしてる感じがすっぽり抜けていて"鈍重"で乗れず。あれは、この監督によるものじゃなかったのね、次回作「デッドプール2」も"素軽さ"が求められると思うんだけど大丈夫かしら。

漫画原作らしく、漫画みたいに「現実離れした白っぽい金髪」の主人公をやらせるにはシャリーズ・セロンは元々が超美人だから何とかなってるけどやっぱり年齢的にキツかったと思う(ブロンド髪をさらに強調するためか、時々不自然なカツラだったよね?それも気になって乗れなかったわ。)。

「数字」を取りに行くために致し方ないのはわかってるから言っても元も子もないけど、こういうのを評価の完全に定まったキャストでやられてもね、安全パイすぎでしょ。もうちょい「新時代のヒロイン」を誕生させてやるくらいの気概で若手~中堅くらいの女優をフックアップすべきだったんじゃないかな。と感じるのは、アクションシーンはたしかに頑張ってたけど結局アクションのすごさよりも「年齢のわりに頑張ってましたねー感」の方が勝ってたからかな。制作側の撮り方とか見せ方が上手くないのもあると思うんだけど。クライマックスの戦闘があんなビルの中?とかさ。

陰謀渦巻く感じもいいんだけど、ごちゃごちゃした構成・ストーリーももう少し整理してよかったはず。

「ジョンウィック以降」の作品のはずが「以前」のままだったという感じ。