このレビューはネタバレを含みます
蜷川実花の写真って、極彩色がかわいいっていうことで何となくカワイイ文化のひとつ的な扱いになってるけれど、本人はもっと違うことを意図しているのかな…という疑問がずっとあった。
けれどこの作品を見て、本人もただただカワイイものが好きなだけなのかも…と、私の中では納得しました。
『若さは美しいけれど、美しさは若さじゃない』という台詞がありますが、2時間のストーリーの中には『若さは美しい』『美貌こそ素晴らしい』ということしか伝わって来ない。
表面的な美しさに囚われる愚かさや恐ろしさ、歳を重ねる毎に磨かれる美しさがちっとも描かれていない。
評価できるとしたら、沢尻エリカが体を張ったな…ってことくらい。
エロティックな描写も体をあらわにしてる点では挑戦的だったのかもしれないけれど、それでもおしゃれエロスの枠内。
最後のショーパブのシーンも、落ちぶれ感とか恐ろしいくらいの執着心とかそういうのがあるべきだと思うけれど、ちょっとアングラなおしゃれスタイリングにしてみました程度。
映画というより、沢尻エリカのプロモーションビデオ。
いや、エリカ様のPVだったとしても、最後の最後にあゆの曲を入れたのはセンスを疑う。