初日劇場鑑賞。
理系ではないので専門用語を噛み砕くのにやや苦戦したけれど、手堅く丁寧に綴られる物語はとても見応えがあったと思えるし、何よりも「電流戦争」の如く演者の「演技合戦」を大いに楽しむことができたのが嬉しい。
ベネディクト・カンバーバッチ演じるトーマス・エジソンとマイケル・シャノン演じるジョージ・ウェスティングハウスのどちらの言い分や想いを理解できるので、両者仲良く力を合わせて発展させればいいのにと思ってしまうのは社のトップでもなく凡人故の我が身の発想だからだろう。
エジソンの“パン”の例えがものすごく解り易かった。
思っていたよりも出演場面の多かった誠実で忠実なトム・ホランド。
ビリングがラストオーダーなだけにそれほど出演場面が多くはなかったニコラス・ホルトだったけれど、煌びやかな衣装で登場するたびにその生まれ持った容姿の美しさを際立たせうっとりとさせる（演技が良かったことは言うまでもなく）。
本来ならばもっと注目され評価されても良かっただろうこの作品。
結果的にアルフォンソ・ゴメス＝レホン監督自身のVersion（US公開版101分と日本を含むインターナショナル版108分）で世に発表され鑑賞できたことが救い。
なぜ故このファーストシーンだったのかはラストシーンで判明する。
トーマス・エジソン様、「映画」に繋がるものを発明してくれてありがとう。
