ひきこもりにゃんこ

エジソンズ・ゲームのひきこもりにゃんこのレビュー・感想・評価

エジソンズ・ゲーム(2019年製作の映画)
3.6
物理や化学好きにの方はご存知のアメリカの直流vs交流戦争の映画でした。
原題は「電流戦争」かな。
乾電池の一方通行の流れがエジソン派直流。抜き差し出来るコンセントのような周期的に向きが変化する電流がテスラ派交流。この映画で全然描ききれていないのが、テスラがいかに天才で変わり者であったか!である。彼は頭の中で設計図を描いたり直したり出来た。情報処理が出来る脳内コンピュータの持ち主で、エジソンと桁違いの天才でした。エジソンは結構えげつない手を使って嫌がらせしまくった。ウェスティングハウスが作れなかった交流モーターもテスラは発明した。ちなみにウェスティングハウスは鉄道ブレーキの発明者であり、映画冒頭の駅で、エジソンをウェスティングハウスが待つが、エジソンは彼の発明したブレーキを使わず、駅を停車させずにスルーしたという描写は、ウェスティングハウスの怒りを買うに繋がる演出だと思うと面白い。
直流交流戦争の歴史の結末は、我々の今の生活をみれば分かるので、結果に焦点を当てずにテスラの描写に時間を割いても良かったと思う。終わり方も何だか尻つぼみの説明のみで感動や盛り上がりや新しく得るものが無かった。脚本の力不足は否めない。トムホが出ていても、子供向けに歴史の勉強になる様な乗りでも無い(子供が見たら確実に飽きるw)
カンバーバッチ好きですので次作に期待します。