アルパカメタル

南瓜とマヨネーズのアルパカメタルのレビュー・感想・評価

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)
3.8
冨永監督の前作「ローリング」を彷彿とさせるツチダとせいちゃんの生活感。金を入れたアメスピの空き箱、キッチンに積み重なった生ゴミ。どうしようもないクズしかでてこないのにみんな一生懸命生きてて、それでいてどこか魅力的にすら見えてくる。冨永監督の女優を可愛く撮る力(「パンドラの匣」なら仲里依紗、「ローリング」なら柳英里紗)はよく知ってたけど今回は太賀がひたすらに良い。原作にあるエピソードなのかはわからないけど元バンドメンバーに戻ってこいと言われて、帰り道に壁をぶん殴りながら泣くせいちゃんにどうしようもない人間臭さを感じてしまった。

昼間に酒を飲むシーンが比較的多くて(せいちゃんがバンドに戻ってこいと言われる居酒屋、バンドBBQ、せいちゃんのパーカーを着たツチダとハギオの立ち飲み)どうしようもないクズたちのいる世界が際立ったような気がする。