Iri17

ビジランテのIri17のレビュー・感想・評価

ビジランテ(2017年製作の映画)
4.6
不愉快極まりない映画だ。日本の腐った部分を片っ端から出したような映画で、日本という国の暗部を描いているからこそたまらなく不愉快(いい意味)。くだらないもののために意地を張る一郎、ただただ利己的に生きる二郎、絶対に自分を曲げずにまっすぐ生きる男三郎。

本当にクズばっかりでイライラするけど、仕方ない。人間なんてこんなもの。でも、特に腐ってたのは二郎。自分が1番まともなフリをして、自分の地位の事しか考えてない。政治もヤクザも篠田麻里子もみんな腐ってる中、三郎とデリヘルの女の子たちだけは本当の意味で汚れていなかった。自分という芯がある。今の時代、芯を通して生きるのはプロ野球でドラフト指名を得るくらい大変だからこそ心を打たれた。彼と彼女たちは『彼女の人生は間違えではない』にも似ている。大変でもありのままでいる事の大切さをすごく学んだ。

僕がこの世で1番嫌いなのが人種差別なので、画面の中に行ってガキンチョをボコボコにしてやろうかと思った。けどそれはこの映画のテーマである憎しみと暴力の応酬と同じだと気付いてハッとした。

5点つけようとかと思ったが、一郎の過去がイマイチ釈然としないで少し引きました。最低のクズなのに一郎超カッコ良かった。
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