るしおん

移動都市/モータル・エンジンのるしおんのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

量子爆弾(メデゥーサ)によって文明が破壊された未来世界。

人々は移動都市を作り、生活をしていた。
大きな移動都市は小さな移動都市を飲み込んでいき、その勢力を拡大。
しかし、資源の枯渇に直面もしていた。
そんな中、大都市のロンドンの実力者ヴィアレンタインは、オールドテクを集めて、メデゥーサの開発をもくろみ、反移動都市同盟シャングオへの侵略を計画。
ヴァレンタインに母を殺されたへスターは、ヴァレンタインの復讐に失敗するものの、様々な出会いからメデゥーサの開発阻止を試みるのだが・・・

冒頭の大都市ロンドンが、小さな地方都市を飲み込もうとするシーンが最高。
映像で見せる世界観の完成度はかなり高い。飛行機や空中都市なんかも面白く、
ジブリ映画(ハウルやラピュタなど)の実写化のようでもある。
これはすごい作品かも!というテンションも、後半に行くに従ってどんどん低下・・

原因は、物語の推進役の登場人物たちの動機がどれもやたら弱く、行き当たりばったり。故に、どんどんどうでもよい人ごとの話になっていく。


さらに、実際の都市名がヤダみをプラス。
ロンドンが侵略戦争を繰り返すというのはまー良いとして、
リベラルで博愛的な同盟のトップが中国(シャングオという名になってはいるが・・)、
さらには爆弾を止めるキーにUSAの文字!
うーん、すごい。

もっとシンプルなお話で移動都市の世界観だけを存分に楽しめる映画にしてくれたら最高なのにね。
るしおん

るしおん