青野姦太郎

兇状流れドスの青野姦太郎のレビュー・感想・評価

兇状流れドス(1970年製作の映画)
3.3
東映やくざ映画のガマン劇の構造を流用しながらも、そのクリティカルなポイントである一種の過剰さを恐らくは故意に抑制しているために物語のフックが弱く、最終的なカタルシスも強度に欠ける。松方弘樹の飄々とした演技や武田千吉郎のキャメラは悪くないし、霧の中や倉庫を使った演出は財政難の末期大映でありながらも工夫が凝らされているとはいえ、なかなか評価することは難しい。