猫好きな青年・悟は交通事故に遭った野良猫のナナを助けて、仲良く一緒に暮らしていた。だが、ある事情でナナを飼うことができなくなり、大切に飼ってくれる人を探す旅に出ることに。その旅はこれまで悟が出会ってきた大切な人たちとの人生を振り返る旅となる物語。
悟は飼うことができなくなってしまった愛猫・ナナの飼い主を探すべく、小学生や高校生時代の親友を訪ねる旅に出る。
愛車でナナとドライブしながら虹や海、辺り一面黄色に輝く菜の花畑など綺麗な風景を駆け抜けていく映像はとても美しく心が落ち着く。
小学生時代の親友・康介や高校生時代の親友杉&千佳子の回想を挟みながら大人になった悟の今を描いていく。
両親のお葬式で悟に「ようじやのあぶらとり紙」を渡す康介のシーンや、高松に行く理由を失った悟に“きちんとお別れしないと”と背中を押す千佳子とのやり取りのシーンは本当に感動的する。友情っていいなと思わせてくれるシーンだった。
写真館の実家を継いだ康介に写真を撮ってもらったり、親友の嫁に“高校の時、千佳子が好きだったんだ”っていう悟の行動の心理が分かると切ない。
少しずつ旅の理由が小出しにされていくが早い段階で結末が読めてしまう。
良い奴すぎて困るくらい好青年な悟は、両親や親友、叔母、猫などたくさんの周りの人たちにいっぱい愛をもらって育ったんだなと思う。壮絶すぎる人生だけど、グレずに真っ直ぐ生きられてるのは周囲に恵まれてたからだな。そして、やっぱり竹内結子の涙はもらい泣きしてしまうほど特別な魅力がある。
高畑充希のナナの心の声は悪くないけど、そこまで必要性を感じなかった。
悟とその周囲の人たちの繋がりや温かさがとても良くて泣ける作品。
- ̗̀𖤐ナナ役の猫の種類はセルカークレックス