カミツレ

旅猫リポートのカミツレのレビュー・感想・評価

旅猫リポート(2018年製作の映画)
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有川浩さんの同名小説の映画化。大好きなこの物語がどのように映像化されたのかすごく気になっていたけど、涙腺崩壊したかと思うくらいよかった。

ある事情を抱えた1人の青年・悟と飼い猫・ナナの、楽しくも切ないロードムービー。脚本に有川さん自身が加わっているということで、原作とほぼ内容は変わらず、小説を読んだ時に感じたあの感動を再び、今度は違う形で味わうことができた。

悟は友だちからも冗談まじりに言われていたが、世間から見ると不幸な生い立ちかもしれない。でも、これまで出会った全ての人に対して感謝の気持ちを忘れていない。自分のことを幸せだと思っている。その純粋さには胸を打たれてしまう。

車で旅する途中で悟とナナを出迎えてくれる景色もすばらしい。
キャスティングも絶妙で、どこか天然ぽくてピュアな悟に福士蒼汰さんはぴったり。まさにイメージ通り。ナナを溺愛する顔は本当に幸せそうだ。また、ナナの声優(ニャーとかいう鳴き声だけじゃなく、本当に人間言葉でしゃべってます!(笑))を務めた高畑充希さんもよかった。少年のような、ちょっとツンとしてるような声がまさに猫っぽい性格を表していて、悟のことが誰よりも大好きなナナの心情もうまく表現してくれていた。

猫好きにはたまらない映画だと思う。そこまで動物が好きではない私でもこんなに楽しめたのだから。これ観た後に猫見たら、頭の中で高畑充希さんの声が勝手に再生されそうだ(笑)
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