mm

ソウルメイト/七月と安生のmmのネタバレレビュー・内容・結末

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

憎しみ合うのって難しいよね。

少年の君でチョウ・ドンユィを好きになり、同じスタッフということで観賞。

タイトルのソウルメイトという題名のとおり、たぶんあのヒロイン達は生涯で出会えたら超ラッキーっていうぐらいの親友同士。

でも、どんだけ親友でも長く一緒にいると嫌なところも見えてくるよね。特に恋愛など絡まってきたら、そこに嫉妬なども生まれてくる。喧嘩して長い間離ればなれになって、久々に再会しても、大喧嘩してまた離ればなれになる。でも、どんだけ憎しみ合っても、その憎しみを一生抱えていくことは不可能。そんな二人の話。
きっと七月が死ななかったとしても、あの二人はまた喧嘩して、仲直りというのを繰り返していくんだなと思った。

個人的には、序盤の安生がアクセサリー盗んで七月のお母さんにプレゼントする所、めっちゃ好きやった。

涙腺崩壊ポイントとしては、七月の「自由になりたい」と泣くシーンと安生が死んだ七月に対し、せめて小説の中だけでも自由に、幸せに生きてて欲しいと願い、七月の死を隠していたポイント。
これは知ってる映画やと「つぐない」と似てるなと思った。

デレク・ツァンの映画を観ると、あの作品に似てるなというのが多々出てくるけど、今回は岩井俊二の影が凄かった。七月が雪景色で楽しそうにするシーンなんか、画角とかもろラブレターで笑ってしまった。エンドロールで岩井俊二の名前が出てきて納得。

監督の演出、構成などで非常に上手いと思う点は、登場人物達がこの世界に実際にいるのではないかと錯覚させてくれる所。これは少年の君の時もそうだった。役者がいいのかな。鑑賞後、そう思うとまた泣きそうになった。

鑑賞後、もう1つ考えたのはなぜ七月が27歳になるまで自由になれなかったのか。それは彼氏の存在もあったかもしれないが、一番は家族の存在だったのではないかと思う。特に悪い点がなく、むしろ良い父と母。あの人達を裏切りたくないというのが一番の理由だったのはないかと思う。

鑑賞中七月のことをあまり好きになれずにいたが、終盤一気に好きになった。
このレビューを書きながら、最初はレビュー4.1ぐらいにしようと思っていたが、4.4にあげよう。結構好きや。

あと安生は七月のことを恋愛対象として好きだったんだと思う。じゃないとあそこまでしないますよ。

総評して、少年の君に続いてとても好きな作品だった。キャスト、スタッフの皆様。ありがとうございました。
mm

mm