乱世備忘のタイトルの通り、今はまさに乱世になってしまっている。
ロシアによるウクライナ侵攻、中国と台湾の問題、ミャンマーのクーデター、アメリカの分断、そして香港の一国二制度
この映画がつくられたのは2016年だから、5年以上前だけど中国はさらに力を増して国防費は膨れ上がっている。習近平国家主席も異例の任期延長として独裁下の中国の発展が目覚ましい中で香港の問題が、日本では全く報道されなくなっている。
池上彰さんが、中国は3,000年の歴史があるから常にとても長い期間で物事を考える。日々、日本の領空付近を飛行したり領海付近を航海するのはそれが当たり前になって注目が集まらなくなるのを待っていると解説していたけどまさに香港の問題もそうだと思う。
2010年代に政権に批判的な出版社や書店の店主が次々に姿を消して戻ってきたら店を畳んだ。そこに端を欲して、雨傘運動など真の民主化を求めるデモが盛り上がったがその後の行方を知らない、、、
こうして少しずつ一国二制度を骨抜きにする作戦だろうから、国際社会が出来るのは常に監視して注目をすることだと思う。
香港や台湾で紛争になれば隣国の日本も他人事ではない。
地政的に近い中国とロシア、外交の結びつきが強いアメリカと大国に囲まれている中でまずはそれぞれの国の立場、問題をしっかり知らないとなと改めて思わされた。
映画自体はニュース映像で当時よく出ていたシーンの長編という感じで真新しさは無かったけれど現場の生の学生の声や周囲との温度差、学生の中での温度差などニュースでは伝わりきらない現場が見えた。