乱世備忘 僕らの雨傘運動の作品情報・感想・評価

乱世備忘 僕らの雨傘運動2016年製作の映画)

亂世備忘/Yellowing

上映日:2018年07月14日

製作国:

上映時間:128分

3.7

あらすじ

「乱世備忘 僕らの雨傘運動」に投稿された感想・評価

ちひろ

ちひろの感想・評価

3.9
香港って、前はガイドブックに載ってるもの以外のイメージはなかった。
でも、映画「十年」で、あれ?結構大変なんだ、と初めて知り、そして去年のデモ。
本作は2014年の雨傘革命について、最前線を撮影したもので、ものすごい臨場感。
雨傘革命、当然日本でも報道されてたけど、私の興味がなかったのかあまりちゃんと知らなかった。
常々、デモに参加する人ってすごいなぁ、社会のために頑張れる人ってすごいなぁと思ってた。
彼ら彼女らは「私たち世代が動かないと香港はダメになる」と言っていた。
奇しくも、現在の日本もこのままではダメになる、という意識を持ってる人も多い。
私も、何か行動に移すことができたら…
襟を正す思いです。
登場する学生達が本当に眩しい。
みんなで泊まり込みで1つのことに打ち込んでいる、という青春譚としても、凄く良かった。
AS

ASの感想・評価

3.8
踏み込めていないのではなく踏み込んでいないだけ。その一歩手前、日常~オフショットにおける彼等の笑顔の多さがかえって事の深刻さを物語ってはいまいか?見る者の心に楔を打ち込む効果は大

アジアンドキュメンタリーズにて鑑賞
よしか

よしかの感想・評価

4.5
私と同じくらいの年の若者たちが国を変えたいと立ち向かう姿に圧倒されました。
不満をSNSに書き込むだけの私たちは、何が起こったら立ち上がれるのか見当もつきません。
SARY

SARYの感想・評価

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いまこそ見るべきなドキュメンタリー。香港のことが、香港の友達たちが、心配な毎日な夏に見た。わたしは雨風運動当日、全然このことを知らず普通に暮らしていたことに映画を観てびっくりした。だからきっとまだまだ知らない人は沢山いるんだろうと思う。香港に住む友人たちは、デモに行くことが生活の一部になっていて そういう内側を写していて良かった。香港加油!

このレビューはネタバレを含みます

もうデモが5年も続いてるんですね。

【ニュースで見るような過激なデモ】のイメージのない、普通の若者が最前線に立っている。

わたしももし香港の若者なら参加してたかな。と思うと、身近な問題として考えさせられる。
mai

maiの感想・評価

3.9
評価がすごく難しいところではあるのですが、この映像の貴重さに対しての評価です。

連日のように報道される香港でのデモ活動の裏側…というか、実情に迫ったドキュメンタリーで、デモに参加している一般人を追った作品なので、良い意味ではリアルな参加の実情を知れるし、悪い意味では所々中だるみしてしまいがちでもあり…という感じがしました。
ただ、指導部や本部以外の学生の本音と理想を語ったドキュメンタリーや映像って見たことなかったので、初めて知る側面ばかりで興味深かったし、何よりいくつものシーンで涙が出そうでした。

理想を掲げつつも、自分たちの活動が不毛なものに終わってしまうのではないかと不安をみんなが感じていて、その実情と理想との間のヒリヒリする緊張がこちら側にも伝わってきました。
逮捕される覚悟はできているけれど、逮捕された先の自分の将来は与り知らないところだから…と不安に思いながらもデモに参加する若者の年齢層もバックグラウンドもバラバラで、大学生や職を持つもの、学問なんてほとんど触れてこなかったもの…境遇は様々だけれど、志をひとつにして「未来の香港のために」と立ち上がる姿は本当に逞しかったし勇ましかったです。

雨傘運動自体は、彼らが思うような大きな利益を得ることはできなかったけれど、今の報道を見れば、彼らの活動があったからこそ少しずつ民衆の力が政府に伝わっていることが分かります。

また、デモの参加者たちが思った以上に理性的であるというのも驚きました。
迷惑をかけているのは百も承知で、申し訳ないと思いながらも「将来の香港」のために我慢してほしいという切実な思いが彼らを動かしているのです。

自分が香港人だったら、傍観に回るのか、当事者に加わるのか…やはり悩ましいところだなと思いますが、デモに参加する人になりたいと思いました。
民主主義の尊さと難しさを痛感しました。
冒頭、デモをする人々と鎮圧しようとする警察の場面。これ、見たことある。沖縄のドキュメンタリーでよく見る光景だ。今の香港のデモにつながる前から考える人たちは行動していた。思考を止めない事。どの国も人権を守る帰路に立ってると実感し、勇気をもらったし、差別されない社会で生きたいと切に思った。
か

かの感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

同じ香港人の大人たちがデモに否定的だったとは驚いた…。選挙もない香港で民主主義の手段はデモしかないにもかかわらず、だ。

いま起こっている逃亡犯条例デモが多くの香港人に認められているのは雨傘運動などの布石があってこそなのではないかと思った。大規模なデモの運営自体も今のほうがうまくなってる気がした。

見習うべきところやたくさんの名言もあって為になった。
《民主主義がうまく行かないとき民族の問題にしたがる。民主主義と民族は関係ないのに》
dita

ditaの感想・評価

3.5
@シアターセブン   

ドキュメンタリーは、ことばは良くないけれどお手軽に世の中が知れる教材だと思って鑑賞することが多い。もちろん100%信頼しすぎないように心掛けているし、そこから自分がどう思いどう動くかが伴って初めて作品を観た意味があると思う。でも、まずは知らないと何も考えられない。この作品はいわば『タクシー運転手』のソン・ガンホの目線で、今の香港を知ることが出来る。外からしか知らなかったことを中から映し出すことによって、ニュースには映らないたくさんの「人間」がそこにいたことを知った。

普通選挙を求める若者たち、デモに反対する親世代、排除する警官の立場、主張はどこまでも一方通行だ。それぞれの立場に立った時には、その方法は間違っていなくて、他方から見るとその方法は間違っているということになる。彼らはそれを自覚しているし、デモで全てを解決できるとは思っていないのだろう。たとえそうであったとしても、今は変わらないかもしれない、でも次世代には同じことをさせたくないと願う英雄ではない普通の若者たちの備忘録がこのように映像として残された意義は大きいと思う。

思想や政治という大きなくくりで考えがちだけれど、やはりそれは「人」がおこなうことなんだと改めて思った。人がおこなうからこそ、「参加してほしくない」という家族の思いも痛切に感じた。革命と命、どちらを大事にすべきなのか、わたしにはやっぱり答えが出ない。ただ、民主主義国に生きるものとして、選挙には必ず行こうと改めて思った。

今回の香港の大規模デモの一報が入ってすぐに、関西では二つの劇場でこの映画の上映と再上映が決まった。いち映画ファンとして、大好きな劇場の伝えたいという真摯な思いをこれからも受け取っていきたい。
印象的だったのは、デモ側は非暴力を貫き、権力側はしばしば暴力に訴えていたこと。”非服従”という力強さは2010年代という、人間が長い歴史の中で培ってきてやっと芽生えた社会的人間が持つヒューマニティなんだと思えた。

理知的で行動力のある、普通の若者が起こしたデモ活動が「雨傘運動」だ。
「純粋な一人一票の普通選挙制を目指した運動」という事しか知らなかったけれど、中身は激しい熱量や怒りよりも、むしろ諦観に満ちていて、それでも自分達が動かなければ未来は変わらないと信じる人々が「意味があるか分からない何かをし続ける」話だった。

選挙や未来の自国のことを思うと、日本人としてズキリと痛む部分がある。
僕らは、選挙にさえ行き僕らの声を拾う人の事を指名するだけで良いのに、それすらせず国に静かに絶望している。
もちろん、香港の状況ははるかに切迫しているけれど、それゆえに香港という都市はとても眩しく感じられた。
こんなにきちんとした考えを持った普通の若者が育つ場所なのだ。

この運動から4年、おそらくこの時「デモには参加できない。俺達がデモをして捕まってしまったら仕事をクビになって家族を養えなくなる」と言っていた人も「逃亡犯条例」改正案を巡る200万人規模のデモには参加したのだろうか。

「何をすると捕まるのか明らかではない」という部分に香港中の人々が反応したとしたら、本当に賢く力ある民衆だと思う。
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