けびまつ

ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめのけびまつのレビュー・感想・評価

3.8
主人公のクメイル・ナンジアニはSilicon Valleyシリーズで、Denish役を好演しており、好きな俳優の一人だったため、本作が目に止まり鑑賞。前情報なく観たが、非常に良質なラブコメでビックリした。

本作は縦筋、横筋どちらの出来も良く、バランスもばっちり。縦筋では、良くある形ではあるが身分違いの恋(文化の異なるパキスタン人とアメリカ人)を描き、横筋でそれぞれの家族との関わりを描いていく。そして、Big sickというタイトルに閉じ込めたテーマは「いまだに解決しないアメリカにおける人種差別問題」。クライマックスは感情が大きく揺さぶられるわけではないが、爽やかな感動に包まれ、しっかりと着地している。そして、エンディングで本作がTrue Storyに基づいていることや、クメイルとその妻であるエミリーが脚本を共著したことを知り、驚き、純粋に称賛を送りたくなるのだ。

シナリオ、キャラクター、テーマどれをとっても、本当に映像作品のお手本になるような各項目ができの良い作品。ラブコメが好きな人には間違いなくおすすめできる名作である。
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