先週ネットフリックスで配信が始まった映画。第二次世界大戦から帰還したロンゼルとジェイミーを中心に、辛辣な批評精神と一握りの希望が込められた物語を紡いでいく。戦争ではなく愛で国境を越えようというストレートなメッセージは、後がない切実さを滲ませる。
興味深い点が多いけれど、特に目を引いたのは、黒人のロンゼルと白人のジェイミーの関係性。表向きは戦争から帰還した兵士という共通点がある友人同士だけども、いま以上に差別意識が蔓延る時代に、黒人と白人が密かに何度も会う光景には、セクシュアル・マイノリティー的な要素を見いだせる。