話題作ということで以前からチェックしていましたが、ようやく見ることができました。
主演の松岡茉優さんは映画初出演なんですね。私は知りませんでした。
本当に素敵な方です。演技もしっかりとしていて、現実と妄想世界の切り替えが自然で見ていて面白かったですね。
街の人たちにあたりかまわずに話しかけるシーンもミュージカルに通じるものがありますね。
また、絶滅危惧種が好きだという設定もユニークで、アンモナイトやドードー(?)は気になったのでググってしまいました。(もちろん処女も絶滅危惧種という皮肉)
主人公の良香を取り巻く人たちも なかなかの芸達者な方々がそろっていて飽きませんでしたね。
「淵に立つ」の古舘寛治さんの釣り親父や、片桐はいりさんのオカリナ、それから上司のフレディは最高でした。
We Will Rock Youのネタにはやられました。
二君が、塗るリップクリームも小物として面白かったし、一君と良香と二君が三人エレベーターに乗り合わせるシーンなどもエピソードとしてよくハマっていました。
それぞれのピースが上手くハマって完成したジグソーパズルのような印象を受けました。
でも、この作品が若い人たちに受けている最大の理由は、良香が私たちの境遇を重ねやすいキャラだからでしょう。
気取らず、恋愛に対する脳内の葛藤が、現実レベルでよく描かれているからこそ共感を呼んでいるのだと思いました。
最後に、恋愛に奥手だった良香が、急にアグレッシブになり「勝手にふるえてろ」と肉食的な捨て台詞を吐くラストの爽快感もたまりませんでした。
私も若ければ、もっとこの作品にもっとのめり込むことができたのではと思います。
松岡茉優さんの今後にも期待したいと思います。