パエリア太郎

勝手にふるえてろのパエリア太郎のレビュー・感想・評価

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)
5.0
観終わった後によもや、グッズとして「勝手にふるえてろ」と書かれてるTシャツを買おうと検索した、そんなものは無かった。
観終わった人の誰もが、これは私の映画だ!これは俺の映画だ!って奪い合ってると思うんですよね、僕も参加します!!

マジで愉快な所と可愛い所しかなくて
なんでしょうね、目に染みるほど可笑しかったです。
好きなところがあり過ぎるのですが
「好きになった俺の負けだ」
に対するアンサーが「被害者面、うぜえ」
確かに、、、。
みんな使ってしまった事があるのではないですか?!

クリスマスプレゼントを渡された時に「私用意してない!」の半ギレへの共感とその後の展開は腹が痛かったです。

本当に松岡茉優さん以外、誰ができるのという位の圧倒的なセンスで普通の人の内面を演じるって凄いですよね。
誰にだってある内面の滑稽さ愉快さ、可愛い、痛い!愛しい。
みんなド級な自意識過剰で、自分のことしか見てなくて、些細なことで傷ついてしまうもんですなぁって、わかった顔して頷きを超えてヘッドバンキングですよ。
僕は詳しくないし、仕組みもよくわからないけど、きっと松岡茉優さんがアカデミー主演女優賞を総ナメ、永久欠番くらいはしてると思いました。

感情移入が酷くてイチくんとの場面はどんな瞬間でもスリルを感じたし、バカヤロー!!そんな事、分かりきってた事だろ!!薄々勘づいてたろ?頑張れ、いい感じじゃないか!って、拳を握りしめてました。
僕が変わりに絶滅するから!!!!
エモいエモすぎる歌に僕は涙を浮かべてしまいました、その後すぐ卓球シーンで笑ってしまい、動物園では鼻がもげそうになりました。

失恋の1つで成長したなんて話や、ド級の美人が演じるモテない役なんて、ヨシカを凌ぐ勢いでこじらせた僕は大嫌いですよ。
でも、映画の中の松岡茉優さんはしっかりそういう人だと思わせてくれたし
優しくもない、何の問題の解決にもツケを返すことにもなってない、自分のためだけの成長。
とても共感のできる一歩を見た気がして本当に楽しくて痛くて素敵な映画でした。
パエリア太郎

パエリア太郎