面白かった。
原作あまり覚えていないけど、ポップ方面に寄せているようで、痛いところは痛いなあって伝わってくるし、直視できないものを妄想で補っているなんて、現実でうまく立ち回れない人間の大立ち回りが、松岡茉優の姿が、ほんと元気出る。
一般的に"一"は猫タイプで"二"は犬タイプなんだろうけど、人間が思っているほど動物はそこまで単純に割り切れないので、むしろ全員柴犬に喩えられます。
一は人に構われ過ぎて少し嫌気が差して閉じこもるようになっちゃった柴犬。
クールなタイプに思われがちだけど、実はけっこう人間自体に疲弊して、自分の好きなものには積極性を見せるけど、それ以外の時はお気に入りのスペースで寝ているような柴犬。
二はとにかく遊びたがりな柴犬。人間や犬でも、警戒すべき対象でもとにかく興味を持って、じりじりと遊びたい態度を見せて、最終的に飛びかかってしまうタイプ。好奇心が強いけど、自分の思いも寄らない反応が返ってくると、少し気が引けてひるんでしまう柴犬。
同僚のくるみは対話と協調性を持った柴犬。他人に対して常に鼻を利かせて主従関係や力関係を把握しようとする。頭がいいけど、気を遣いすぎるところがあって、それで自分の事がままならなくなってしまうような弱さも持っている。
もちろん主演の松岡茉優も柴犬っぽい。
すごいこだわりがあるところとか、よそ者に敏感で警戒心が強く、なかなか心を開かないところとか、あほみたいに跳ね回るところとか、自分のルーティーンを大切にするところとか、実家で柴犬を飼っているところとか……
