あらおなな

五人の斥候兵のあらおななのレビュー・感想・評価

五人の斥候兵(1938年製作の映画)
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課題のために見た。

とっても面白かった。
戦時下の日本で、反戦的なものが作れない中で作られた映画。
当時のナショナリズムがとってもわかる。
こわい話なのかと思ったらとっても心温まる話だった。ヒューマニズムに焦点を当てた戦争映画なんて戦メリぶりだった。

まず一つ目に、主人公がいない。
カメラは常に集団を映す。みんなで一本のタバコを幸せそうに分け合って吸うシーンが何度も出てくる。料理もみんなで使うし、敵の視察もおんなじ走り方で一列で向かう。

二つ目に、命を大切にする。
物語のクライマックスは、帰ってこないと思ってだけど心配でしかたなくて兵士みんなで徹夜で待ってた木口が雨の中帰ってくるところ。木口に対して、帰ってきてよかった、の一言。みんなで薬をあげたりあったかい飲み物をあげたり、、、。人情に溢れまくってる。

正直とても意外だったけど、道徳とか日本人的美学に訴える形で日本のナショナリズムが高揚したんだなってとてもわかる。
最後のアカペラの君が代がとっても印象的だった。
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