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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のwakaのレビュー・感想・評価

4.3
【点数】 90点
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「判断は、私が下すわ。」

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【感想】
時はベトナム戦争が混沌を極めるニクソン政権下。国民は政府による情報操作により、ベトナム戦争での自国の優位性を疑ってはいませんでした。
そんな中、戦地にも赴いていた関係者の手により、「ベトナム戦争の真実」を語る文書が流出。主人公たちワシントンポスト紙は報道に遅れをとりますが、いち早く報道した他社が政府による報道の規制を受けたことを目の当たりにしー。

メリル・ストリープとトム・ハンクスという二大巨塔をたてた映画ということで何となく「雰囲気」を予想しながら観ましたが、いやはやしっかり引き込まれてしまいました!笑

まず、メリル・ストリープ演じるケイは決して初めから最後まで徹頭徹尾「強い心を持ったリーダー」であったわけではありません。まだまだ女性がリーダーとして台頭していない時代に夫の死から新聞社の舵をとる存在になり、不安や自信のなさがあちらこちらに出る等身大の女性です。
そう行った不安にもがきながら、家族を大切に思う心の強さから、大きな決断を下すまでの心の動きを絶妙に表現されていて見事。
トム・ハンクスも安定の存在感で力強く物語をサポートしていました。

政治的な側面をあくまで軸に置きながら、その出来事を取り巻く登場人物たちが主人公たる見応えのある作品です。
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