くまくま

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のくまくまのレビュー・感想・評価

3.5
監督 スピルバーグ、音楽 ジョン・ウィリアムズ、主演 メリル・ストリープ&トム・ハンクス。
そして製作関係者や「現代との共通点が非常に多い」と語っているスピルバーグが短期間での公開に結びつけただけあって「良作」としか言いようがない。
「政府(特に大統領)対 マスコミ」
「ワシントンポスト 対 ニューヨークタイムズ」
「経営者 対 現場(新聞記者)」
「女性 対 その当時の社会」
様々な対立構造が推進力になって物語は派手さはないが、力強く進んでいく。
同時に今まで社会に出た事がないのに急に大きすぎる責任を負わされたキャサリンが悩み、苦しみながら男性ばかりの社会で自分の立ち位置を確保していく成長物語。
会議でもキャサリン1人が女性という場面が非常に多いのだが、1番印象的だったのは株式公開の直前。
階段を上るキャサリンの両脇を見送る女性達(男性達の夫人達?)そして扉の向こう側、男性ばかりがいる公開イベントの待合室に1人入っていくキャサリン。
報道の自由とスクープに全力投球の編集主幹・ブラッドリーとキャサリンとの最初はぎこちなさすら感じた交流が、最後は2人の間に横たわっているバディ感がとても好きです。
活版印刷時代の「新聞の作り方」が至るところに散りばめられていることも萌えます。
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