トーコ

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のトーコのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

報道の自由が国民を、健全な民主主義を助けるということ。彼女らは本当にそう信じている、それだけで胸がいっぱいになる。不正義の横行する世の中で正義をまっすぐ主張することは本当に難しいから。ひねくれたり諦めたり、そっちの方がよっぽど楽だから。けれど、彼女は選択を過たなかった。悩みに悩むケイの姿があまりにリアルで見ていて苦しかった。結果の予測がつかないなかで、守りたいものもあって、それでも。「レッツ、レッツレッツゴー、レッツパブリッシュ、」詰まりながらもこぼれた決断と指示。
記者の奥さんが「ケイはあなた以上に失うものがある」と指摘したけれど、それを言ってくれる人がいてほっとした。トップに立つ人間と現場の人間は全然見えるものも背負うものも違う。ケイは何度も「ポスト紙と社員たち」みたいなことを口にしていた、経験知識の有無にかかわらず、彼女のマインドは初めからきちんと経営者だったと思う。社と新聞と社員を守ることを一番に考える点において。(国民のことを無視する国のトップよりよっぽど)
見ていて、あまりにひどい不正にクラクラした。「私の兄はまだベトナムにいます」と言った職員の怒りが全てだ。
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