ハルアキ

交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1のハルアキのレビュー・感想・評価

5.0
最高。
前回の映画(2009)に引き続き、
映像を編集するという行為で物語を創作する手腕は脱帽。

回想を多用する構成は時系列をなぞらないが、
主人公の感情の道程を浮き彫りにしていく。

鬱屈さを帯びたモノローグ、緊迫感を手放さない劇伴音楽も、
主人公が心に抱え持つ「どんなに逃げても追いかけてくるモノ」に観客の視点を肉薄させる。

ラストシーン、逡巡の果て、自らの選ぶべき答えに辿り着いた主人公。
覚悟と決意に満ちた姿に「追いかけてくるモノ」の影はない。
彼の晴れやかな泣き笑いは、その心と旅をした私達に、確かなカタルシスをもたらすはずだ。