FREDDY

STAR SAND 星砂物語のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

STAR SAND 星砂物語(2017年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

アメリカ人作家ロジャー・パルバースが太平洋戦争下の沖縄を舞台に書いた小説を、自身の脚本、初監督作品として映画化した本作。印象としては、梅野洋海を演じた織田梨沙や岩淵一を演じた三浦貴大、保坂志保を演じた吉岡里帆などといったキャスト陣は心惹かれるものを感じましたし、やはりと言いますか、儀間を演じた寺島しのぶの演技力は抜群で、戦争の"悲惨さ"や"憎たらしさ"などといったものが身に染みてくるほど彼女の演技に圧倒されてしまいました。そして、戦火から遠く離れた小さな島に渡り、独りで暮らし始めた16歳の少女・梅野洋海、ブランドン・マクレランドが演じる日本兵を逃がしたことで懲罰を恐れ軍を抜け出し自殺をしようとしてたアメリカ兵・ボブ、満島真之介が演じる戦うことが厭になって軍を離れた脱走兵・岩淵隆康の3人が、言葉が通じないながらも洞窟の中で共に暮らすうち次第に心を通わせ、不思議な関係が築かれていく様が描かれた物語はやや退屈に感じてしまうが、悪くはないとは思いますし、心を揺さぶるものはある。ただ、過去と現在を交錯させながら描くことは良いのだが、大まかなあらすじをなぞればありきたりで面白みに欠けますし、日本人のイメージ像にどこか違和感を覚えてしまう。キャスト陣は良かったんですけどね。もう少し何か欲しかった。本作はオススメは難しいかと。
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