事実は変えられないが隠すことはできる。「発見をする」ということは素敵だが、「真相を知る」ということはときに恐怖でもある。
だまされる方がいい嘘もあるし、だまされたふりが必要な嘘もある。親しい関係ならなおさら。墓場までもっていかなければならない嘘もある。
約束した彼がこない。来たのは警察。動かない彼。彼が彼ではないと知らされる。
本作の主人公はキャリアを捨てざるを得ない状況になっても真相を知るまで果敢に行動する。怒りを抑え、彼と共有した大切な思い出をバイタリティに変え、追求を重ねる女性の姿が描かれる。明らかになっていく事態に期待しうろたえながら彼女は進む。
それが最後に許容につながったとき、この映画を観てよかったと思った。倫理的には許されないかもしれない〇〇を告白しながらの主人公の祈りはとても心に響いた。 彼の嘘の理由があっさり判明しても、簡単に予想されるベタなラストであっても、作品の魅力は衰えなかった。それどころかそのべたべたなラストを熱望する自分に驚いた。演者の底力に持っていかれた。
長澤まさみは滑舌がわるくても気の強さと根気強さを熱演した。吉田鋼太郎は情をもたらしたし、高橋一生は心の傷を十分に表現した。
マジンガーZ
VAIO
瀬戸内の灯台
フィアットパンダ
ダイゴのロン毛
見たことのないメーカーのスニーカー
ツッコミどころにすぐツッコム鋼太郎
多分お父さん 99.9パーセント
映画館で斜め後ろにいたおじさんが嗚咽していた。多少もらってしまった。