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永遠のジャンゴの62355cinema5のレビュー・感想・評価

永遠のジャンゴ(2017年製作の映画)
3.5

実在した天才ギタリストの姿を描いた作品。

ナチスの戦争犯罪はユダヤ人だけに対してではなかった...
本当に映画はいろんなことを教えてくれます。

1943年6月 フランス アルデンヌ。
森の中で音楽を奏で暮らす人たちを兵士たちが容赦なく襲う。
迫害されたのはジプシーの人々...ナチスの知られざる民族迫害の歴史が暴かれる。

所変わって、ナチス占領下の仏・パリのコンサートホール。
演奏をしているジャンゴ・ラインハルトは、ジプシー出身の人気ギタリスト。
そんな彼に、ナチス幹部からドイツ公演の話が舞い込む。
彼は、仲間のジプシーたちが迫害を受ける中、重大な決断を迫られることになる...

この作品を見るまで知らなかったのですが、ナチスに迫害されるジプシー(ロマ)の人たちがいたのですね...胸が痛みます。

そして例外なく、ジャンゴ自身にもナチスの魔の手が迫り、一旦家族と一緒にスイスを目指すのですが...

レジスタンスとの協力も取り付けて、ストーリーは終盤へと展開していきます。

ナチスはジャズに対しても厳しい取り締まりを...😥
キーはメジャー中心、ブルースはダメ、テンポの速い曲は🆖、シンコペーションは5%以下?、ソロは5秒以内...何というがんじがらめの規則💢

でも、ジプシー音楽とジャズを融合させた独自の音楽を武器に、ジャンゴはナチスに戦いを挑んでいったのです。
そういう事実を踏まえて、彼の奏でるギターの音色に耳を傾けると、なんとも言えない哀愁を感じました。

※実際に、主演のレダ・カテブが吹き替えなしで、一部演奏したシーンもあるようで...一年ほど猛特訓を積んだそうです。
執念の役作りですね。見応えありでした。
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