ねこまつり

クライム&ダイヤモンドのねこまつりのレビュー・感想・評価

クライム&ダイヤモンド(2001年製作の映画)
4.0
ジャンルとしてはクライムサスペンスとかが適当だと思う。近所のTSUTAYAではアクションの棚に並んでいたが、アクションを期待してこの映画を観ると「やったー!ハンバーグだー!」と思って食べたらおからハンバーグだったときのようなガッカリ感に襲われると思うので、注意されたい。

主人公が、もう一人の人物にこれまで起こったことを説明するという形で物語が進む。だからなのか淡々とスピーディに話が展開する。命を狙われたり近しい人物が殺されたりしても「うおー、やばいぜ!」とか「うおー、悲しいぜ!」とか、そんな感情の動きに尺を割いたりしない。常に進行第一だ。そのため、ストーリーが決して浅い訳ではないのに、たいへん分かりやすい。
なので、分かりやすく面白いストーリーと、それに花を添える個性的で少しコミカルなキャラクターたち、そして往年の名作映画のエッセンスによるそこはかとないオシャレ感がこの作品の魅力であり、そのあたりがツボな人は観て損はない。少々ご都合主義が過ぎるきらいもあるが。
しかし登場人物の感情の渦巻きや高度な駆け引きや深読みやアクションやバイオレンスあたりが好きな人には物足りないと思われるので、好みは分かれるだろう。
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