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春なれやのshuのレビュー・感想・評価

春なれや(2016年製作の映画)
3.5
とても静かで、穏やかで、優しい春の温もりを感じる作品。

老人ホームの閉塞感と、死を待つ日々、という運命の残酷さ。
年老いて、ただでさえ生きるモチベーションを保てないところにこの環境は実際のところ相当厳しいものがあるのだと思う、認知症等の症状もさほど出ておらず、「正常」な当事者にとっては。

「運命も春には敵わず」
という言葉に象徴されるように、60年で咲かなくなるという桜の運命への抵抗という静かな戦いを通して、明日を生きる細やかな希望を見出す。

可愛いお婆ちゃんを演じさせたら吉行和子の右に出るものはいないかもしれない。
村上虹郎の掴み所のない若者も、良い味出してる。