韓国の鬼才キムギドクが日本にやってきて福島第一原発をテーマに監督、脚本、撮影、照明、録音、編集、配給と、一人で全て担当した問題作品。
学生が撮ったような自主映画クオリティではあるが、それが日本でタブーとされている原発問題とは相性が良く、終始見ては行けないものを見てしまっている感覚に。
夫婦も肉を売る人も、言ってることは支離滅裂の矛盾だらけで、思わず笑ってしまうシーンが多かったが、ここまで原発に対して真正面から描くのはキムギドクだからこそだし、都合の悪いことは隠されているかもしれないメディアからの情報を鵜呑みにしているだけで本当の原発事情は何もわからないので、核心に迫ろうとするキムギドクの姿勢には惹きつけられるものがある。