自分、社会問題に興味ないんだな、と気がつけた。ニュースでいいじゃん、と思ってしまうことが多い。エリック・ホッファーの大衆運動を読んでから暴動などは自己逃避に思えてしまい、いまひとつ感情移入できない。警察の男が印象的。中盤のホテルからは面白くなり、緊張感も増す。しかし、尋問のシーンは長くダレる。本当に長かったのだろうけれど、映画としてみると長いわりに得るものの少ないシーン。エンタメを期待して見てしまっているからだろうか。演技力は高いのに何か物足りない。それでも演出のあまりない映画はやはり好みでなく、ただ扱った題材だけで評価されている印象が拭えない。リアルな演出なのかもしれないけれど、この見せ方はあまり好みでなかった。豪華な再現VTR、もしくは、学校や大学の講義で見せられるような教科書的な作品に思えた。
