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デトロイトのmochikunのレビュー・感想・評価

デトロイト(2017年製作の映画)
4.8
話が通じる相手なら「パンパン撃ってたのオモチャの銃だから」と打ち明ければいいんでしょうけれど、残念ながらそうじゃないんですよね。
話が通じないどころか、射殺した事実を捻じ曲げようとするような相手なわけですから、もう何を言っても無駄。
公権力を突きつけられるだけならまだ良いほうで、あの閉鎖的な無法地帯に身を置かれたのであれば、なんとかこの最悪の状況を凌ごう、今夜を生き抜こう、そう思うのが社会的に虐げられている者の心理でしょう。つまり、下手なこと言わない。

本作をプロパガンダ映画と受け取れる余地は確かにあるでしょう。しかしそれは飽くまで余地、わずかな隙間、その程度だと思うんです。
むしろ、どちらかに偏ることなく黒人白人それぞれの善悪をしっかり描いていたと僕は感じました。火事場泥棒みたいなことをしていた悪い黒人もいれば、怪我を負った黒人を病院へ連れて行った白人警官もいましたからね。

それにしても「なんちゃって家族」でボンクラだった子が、一番悪どい警官を見事に演じていて拍手もんでした。
メインキャストが若い子たちで構成されていて、世代交代とまでは言いませんが、新しい波を感じました。

おっぱいも観れたんで満足です。
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