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デトロイトのhase3001のレビュー・感想・評価

デトロイト(2017年製作の映画)
4.0
キャスリン・ビグロー監督作品。1967年のデトロイトでの暴動のさなか、デトロイト市警察、ミシガン州警察、米軍が出動し治安を安静化しようとしていた矢先、モーテルで起こった、おもちゃの拳銃で発砲したことが原因でモーテル内で宿泊する全員を、市警、州警、軍が拘束し、尋問、暴力、脅迫で狙撃犯を見つけようとするが・・・その後、陪審員裁判となった、当事者の事実ベースで製作された映画。

人種差別の横行していた時代の権力、暴力、武器。抑圧され、ぶつけようのない気持ちが、両者のいずれにも起きた負のスパイラルが描かれていて、引き込まれ方が半端ない。

拘束されたとき、「神に祈れ!」と罵倒されたときに歌った歌と、ラストの、教会で歌うシーンが、非常に対比的に描かれていたのが印象的だった。

その中でも、ジョン・ボイエガ扮する、警備員の立ち位置が非常に微妙なのだが、勇敢にも調和をとる演技が、良かったとおもう。

街全体が極限の状態であったことが、圧として感じた映画だった。
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