ゆーたん

デトロイトのゆーたんのレビュー・感想・評価

デトロイト(2017年製作の映画)
3.8
1967年米史上最大級の暴動と言われるデトロイト暴動の最中に、殺人にまで発展した白人警官による黒人たちへの不当な尋問の様子をリアリティを追求して描いた実録ドラマ。骨太な社会派、という簡単な言葉で片付けられないくらい圧倒的な説得力で迫ります。本当に凄い。

キャスリン・ビグロー監督が投げた白人至上主義なるものへのどまん中豪速球。

この映画を観て、哲学者、ホセ、オルテガが言った食料が不足して起こる暴動のさいに、一般大衆はパンを求めるのだが、なんと、そのやり方はパン屋を破壊するのが常である。とある。

まともな人間がほとんどであろうが、一部の歪な人間が不愉快な物語を作る街、デトロイト。アメリカの混沌が集約された、トランプがいる今だからこそ見るべき映画であった。
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