この映画に評価はつけたくないけど、こういう歴史を知ることができたというだけでも価値のある映画だった。
今だからこそ観る映画というわけじゃなくて一つの歴史として知るべきだと思う。肌の色に固執する考え方は一体どこから来たの？お互い『黒人が、白人が』という考え方で全てが割り切れると思っているのが怖い。肌の色が違うだけで言っていることが全部嘘だと決めつける思考が理解できない。肌の色で区別したところで中身は一人一人違う人間なのだから、良い人もいるし悪い人もいるはずでしょう。どうしてそこで個人として向き合おうとしないんだろう。
意味もなく殺された人たちにも当たり前のように家族がいて、小さい頃があって、誰かに愛されて育ったはず、黒人か白人かとかは関係なく。今世界で巻き起こっている問題も、殺されてしまった人の家族は冷静に向き合っているのに、それにかこつけて略奪をしたり暴動を起こすのもまた違う気がするんだよな、でもその抑えきれない怒りも理解したい。難しい。
ツイッターで見た31歳と45歳の人が言い合う動画。どうしようもない怒りをどう形にしたら良いか分からずにここまで来てしまって、16歳の青年にこうならない道を見つけてくれと託す姿に意味もなく涙がこぼれた。現実は映画より映画だ。
