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テキサスタワーのmergeのレビュー・感想・評価

テキサスタワー(2016年製作の映画)
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この作品は評価を受けるために作られたものではないと感じスコアは――とします。

この映画はテキサス大学で起きた銃乱射事件の事実に基づき製作されたアニメと実写の融合されたドキュメンタリーのような映画です。
ただ、いわゆる普通のドキュメンタリーと違いこの物語は犯人が全く登場せず、事件場所に居合わせそこで、様々な【選択】をした方々の語り部方式で進んでいきます。
これが胸にくる。
その【選択】はどれも間違ってはいないけれど、その当事者たちは心に傷をずっと残し続けている。

この映画をみて一番感じたのは製作者方の真摯さ、誠実さです。そして犯人への蔑みです。
誰よりもこの事件を調べあげて誰よりも深く被害者たちに寄り添ってつくられているのが画面を通してめちゃめちゃ伝わってきます。
それが表れているのは被害者たちの言葉です。最後に彼ら彼女らは「聞いてくれてありがとう、救われた」と言うのです。
そこで被害者たちが望むのはこの事件に向き合い真剣に話を聞いてくれる人たちであると言うことがわかります。
(いかに日本の報道が不真面目かが分かります。)

一人一人のインタビューでの言葉を私たちはしっかりと記憶してそれを胸に残さなければいけない。
なぜならそれが事件に出くわしてしまった方々への救いになると分かったから。

すべての人にこの作品をみてほしいです。
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