真実の愛は表面的なものじゃない。
こんなに〝美しい″と思った映画は初めてです。
冒頭から自分も水中で泳いでいるような心地よい感覚にさせ、この世界観に自然に誘う演出がすでにお見事。🐟👏🏻
御伽噺に見えて残酷な現実もしっかり描く。この絶妙なバランスに次に何が描かれるのか目が離せません。
障害者、黒人、ゲイ、そして異種族。彼らは表面的に完璧な者たちに虐げられる。
しかし彼らは表面的に着飾っている者にはない美しいものを持っているし、何が真実か知っている。
世界で本当に美しいものは何か、真実の愛は何かを教えてくれるこんなに素晴らしい愛の物語は初めてで、エンドロール後言葉も出ないくらい感動してしまいました。
グロテスクな描写、性的描写も過激なので、完全に大人向けです。
美女と野獣はものすごく綺麗で夢のある物語。しかし現実はそうじゃないだろう？とギレルモ監督にまさに問いかけられている気分。
子どもの時は美女と野獣で夢を抱き、大人になったらシェイプオブウォーターで真実の愛を知るってかんじですかね。
最初は半魚人のデザインに え、キモくない？🤨って思ったんですが、これがだんだんと愛おしく思えてくるので不思議。まさにこの感情を狙っているんでしょうね。
⚠️以下ネタバレ注意⚠️
なんせギレルモ監督なので、イライザが想像の中で彼とダンスを踊りだした時はパンズラビリンスの二の舞では？と最後はバッドエンドしか想像していなかったし、銃で撃たれた時なんかも あああああやっぱりーーーーー泣😭😭って思ったんですが、あああああまじかーーーよかったねーーーー泣😭😭😭😭✨✨✨って思いもよらぬハッピーエンドを迎えてくれたのでさらに号泣でした。
こんなかんじで最後までハラハラした展開が続いたのもこの映画の魅力かもしれません。
イライザにとってコンプレックスだった首の傷が最終的にエラに変化した描写はもう感無量です。
見た目がかっこいいから、かわいいから好きーー！って最初はそれでもいいかもしれない。でも本当の愛はそうじゃないからね。って一喝してくれた映画でもあり、何より世界で本当に美しいものを教えてくれる名作でした。
