ぷん

シェイプ・オブ・ウォーターのぷんのレビュー・感想・評価

4.5
研究所の清掃員として働くイライザ、ある日半魚人が送られてくる。

素晴らしすぎる!
デルトロ監督のアンチ「美女と野獣」というのにも納得した。
全てにおいて、しっかりと包み隠さず映画として「撮り」、「作品」にするという意識を感じた。圧倒的な説得力を感じるし惹かれあうもの同士の話という言えば簡単な話に深さを感じる。
イライザも決して外見は美しいわけではないが、この物語としてはこれで良いし映画が始まって少し経つだけで凄く美しく見える。素晴らしい。
悪役のストリックランド、こいつも本当にいい悪役だった。「まともに」「完璧に」なりたい人間、それがストリックランド、彼の家庭や家、持っている車、THE人間として完璧である象徴を手にしている、ただどんな物語でも語られる通り人間は完璧にはなれない。それは彼の指から侵食され始め段々と人間の尊厳をなくしていく。
という流れ、
これだけで一本の映画が出来上がりそうなくらい、ありきたりだけど悪となりかねない悪、いつまでも語り続けられる悪であることには間違いない。そんな悪役にも人間らしい一面があるというシーンがチラチラと出てくるのも悪としての魅力である。今年ベストワン悪役大賞である笑
本当に素晴らしい映画だった。見てよかった。
ぷん

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