Jeffrey

ろくでなしのJeffreyのレビュー・感想・評価

ろくでなし(1934年製作の映画)
3.0
「ろくでなし」

本作は1934年にビリーワイルダーが監督した作品で、この度DVDボックスにて初鑑賞したが面白い。上映時間は76分で非常に短かった。ロケ撮影に臨機応変な撮影が非常に良かった。ワイルダー自身ヌーベルバーグ以前のヌーベルバーグと称しているらしく、車の座席からの見た目ショットや、トラックの荷台にカメラを置いて、主人公たちの車に照明を合わせながらの夜間のカーチェイス場面など、現在から見ても生々しい迫力で迫ってくると賞賛されていたそうだ。さて、物語は裕福な医者の息子アンリは放蕩三昧の生活を続けていた。父は放蕩暮らしを断ち切るため息子の愛車を売り払う。後日、その車の新しいオーナーが鍵をつけたまま駐車しているのを発見したアンリは、車を盗みなり去る。一方、後をつけてきた男たちに捕まりガソリンスタンドへ連行される。そこは車の窃盗団の秘密基地だった。窃盗団はアンリを同業者だと思い、島を荒らすなと警告する。そこでアンリは一味の男ジャンと知り合う。帰る場所がないと言うアンリにジャンは姉ジャネットと同居するアパートに誘う…と簡単に説明するとこんな感じで、33年ヒトラーの台頭によりフランスに亡命した時のワイルダー監督デビュー作とのことである。当時17歳のダニエル・ダリューが姉役で初々しい魅力を披露している1本である。
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