前作でどうしようもなく感じた隙間をしっかりと埋め尽くしてくれた。
ストーリは実にベタで言い尽くされたことなのだが、それを着実に積み上げ、性別を感じさせないエルサにそこを走らせることで、あらゆる人にメッセージを発している。ベタを真正面からやり切る。叩きつける。それを大ヒット作の続編で。素晴らしい。
クリストフのソロはコテコテで最高に笑えた。ここもまた、性別をある種感じさせない演出で、前作からのキャラクタが生きている。
アナもしっかりと一歩を踏み出す。
オラフは重くなりそうな展開を全体的に明るくしていて、素直に笑える。ちびっこに寄り添いながら話を展開してくれる。
とにかく、個人的には曲は良いが中途半端に感じた前作を軽くメタっているところが笑えた。
前作はなんだったんだというくらい気持ちの良い映画だった。前作は序章にもなっていないというか。
もう今作なしでは前作を観た意味がないのではないかと思ってしまう。
画面の美しさ、映像的体験、エンタテイメントにも富んで、気持ちの良い映画だった。