メモ魔

ライオン・キングのメモ魔のレビュー・感想・評価

ライオン・キング(2019年製作の映画)
3.2
動物のCG化をかなりリアルに寄せたことでディズニーが得意としてる
[表情を体全体で表現する]
って部分が損なわれてしまってる気がする。
ディズニーアニメーションには骨格が歪むほどに感情が顔に出る演出を期待してしまう分ここは少し残念。

リアルに寄せた分シンバの小さい頃のお顔はもうたんまらなく可愛くなってしまった。

王にも弱さと恐怖があり、それでも後ろに下がれない時にのみ勇気を振るう。
強さを見せつけることだけが勇敢ではないことを知ったシンバ。

王である兄に対して弟が抱く劣等感ってのは計り知れないものがある。
その暗く重い感情もまた生き物を目標へと導く原動力になり得るから恐ろしい。
後ろが無い者の抱える覚悟はストレスを抱えていない生き物には到底到達できないほどの活力を持ってる

動物は食っちゃだめなのに虫はいいのだろうか、、、笑
とすると食って良いのとダメなラインの引き方はこの劇中だと喋れるか喋れないか。
知性と呼べるものが対象にあるかないかか。

今まで人類が虫ではなく動物に食の対象を持ったのは知性が少しでも感じられたからな気がするけど。
知性が感じられない=理解ができない
ものには手を出さないことを選択したのが人類、強いては哺乳類の結論な気がするが。

とするとこの物語は哺乳類が持ってる直感に完全に逆行することをしていることになるな。

今宵みなさまをお出迎えするのは最高の幸せ。
ディナーを。
のオマージュめちゃおもろかった笑

んーこの映画も芯が分からない。
わざわざ動物を使って表現したかったのはなんなんだろうか。
人を使わないことで表現したかった部分は?
弱肉強食の部分を強調したかったんだろうか。
生まれながらの強者が背負う責任みたいな部分を表現したかったからライオンってのを使って見た目でわかりやすくしたんだろうか。

結局シンバは一連の騒動で何を学んだんだろうか。
この映画から自分の感情に新しい風が吹くことは無かった。
極論だが毎週やってる30分使って悪者を退治してめでたしめでたしの映画の2時間verにしか見えないのだ。

3.2点
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